なごやかこどもクリニックの過去のブログ

2011.07.17更新

7月17日(日) 台湾最終日:台湾大学を訪問

今日が台湾旅行最後の日。地下鉄(MRT)で「公館駅」から歩いて「国立台湾大学」を訪れる。この大学は日本統治下の1928年に「台北帝国大学」として開設されたとのことだ。戦前に立てられた古い校舎が今も使われており、日本の古い大学を思わせる懐かしい感じである。正門から奥の図書館と時計台までは椰子並木で、さすが南国台湾である。日曜日なので学生の姿はまばらであったが、この国の最高学府の重厚さを感じさせる。構内を歩いていたら地元の人に中国語で話しかけられた。中国語のできない私は何も返事できなかったのだが、どうやら台湾人と間違われたようだ。この大学の近くにある台湾茶を飲ませる喫茶店(茶芸館というらしい)にはいる。非常に多くのお茶のメニューがあった。この後ホテルに戻り、また旅行社の「レクサス」で空港まで送ってもらう。台北から中部国際空港(セントレア)について機内から出ると、暑さと湿気は台湾以上であった。改めて名古屋の蒸し暑さを認識する。

今回の旅行で日本と台湾の歴史的、経済的、文化的関係を肌で感じることができた。日清戦争のあと(1895年より)台湾は日本に統治されたが、この時代に鉄道などインフも整備され今日の発展の基礎となっている。台湾は日本にとって植民地ではあったが、日本の政策は比較的現地に寛容であったようだ。治水などに功績のあった日本人技術者の墓に多くの地元の人々が花をそえたりしている。年配の人たち(80歳以上)の多くは日本語を話し、親日的なようだ。一方若い人たちはそのようなことはないが、日本の音楽やアニメは大好きなようだ。中国とはこれからいろいろな点で競合あるいは敵対する可能性のある日本は、親日的な台湾との交流を盛んにしていくことが必要ではないだろうか(もちろん日中友好も重要であるが)。また台湾ではどこへ行っても若者の比率が多いと感じた。こういった台湾の若者が日本に留学して、いろいろなことを学べるようになると理想的である(実際には欧米への留学が多いようだ)。


台湾大学の正門


大学の椰子並木


大学の図書館


大学の近くにある「茶芸館」



投稿者: なごやかこどもクリニック

2011.07.16更新

7月16日(土)台湾新幹線で台中へ

2007年1月に開業した台湾高速鉄路(台湾新幹線)は一度乗ってみたいと思っていた。台北で白いボディにオレンジのラインの入った新幹線に乗り込む。日本の新幹線が採用されたため、車内の雰囲気は日本のものと変わりない。走りも静かで快適で、1時間時弱で台湾第3の都市台中に到着。一般鉄道に乗り換えて数分で台中駅に着く。台中は人口約100万で、日本統治時代に整備されたとのことである。台北ほど近代的ではないが古い建物など趣のある市内を路線バスで回る。市の中央部にある「台中公園」を経て「寶覚寺(文字が少し違う)」を訪れる。1927年に開かれたこの寺には愛嬌のある巨大な大仏(1969年完成)があった。また日本人も含み戦死した人々の遺骨(1万4000柱)が収納されている。路線バスで台中駅を経て、新幹線で台北にもどる。

夕方台北に戻って地下鉄(MRT)で「士林:すーりん」という町に行く。台湾にはたくさんの「夜市」があり、ここで地元の人も安くておいしい食べ物を楽しんでいる。この「士林」の夜市は台湾で最大級ということで、多くの人々であふれて活気がある。私たちもその中の屋台の一つに入る。「小龍包:しょうろんぽう」など粉ものやえび、蟹などの海鮮までさまざまな食材があふれている。どれも一皿50元(150円弱)程度で非常に安い。果物も豊富でマンゴーなども計り売りされている。台北はどこでもそうだが若い人たちが多く、ここでも彼らのパワーに圧倒される。台北最後の夜を最も台湾らしい「夜市」で楽しんだ。


台湾新幹線(台中駅にて):開業以来大きな事故はおこしていないようだ。


台中駅: 1917年に竣工され、台湾で最も美しい駅舎とされている。


寶覚寺の大仏: 高さ30mという弥勒大仏 (誰かに似てるって!?)


果物の屋台:マンゴーなど種々の果物が売られている(値段は安い!)




投稿者: なごやかこどもクリニック

2011.07.15更新

7月15日(金)台北市内観光:中正祈念堂、故宮博物館

私たちも含め日本人観光客12名で台北市内の主な見所を、バスで見て回る。朝8:50にツアーのガイドの小柄な台湾人女性がホテルに迎えに来てくれた。まず「龍山寺」という古いお寺に行く。まだ早い時間帯なのに多くの地元の人たちがお供え物をしたり、熱心にお参りしている。若い人も多く来ていて、台湾では若者もかなり信心深いようである。「仏様」「観音様」のほかに中国風の「神様」にもお参りがされ、日本と同じいわゆる「神仏混交」である。このあと太平洋戦争後、中華民国国民党を率いて台湾を支配した蒋介石とその後継者の業績を記念する「中正記念堂」を訪れる。広大な敷地に大理石でできた本堂(メインホール)には、もともと軍人である蒋介石とともに歩んできた台湾の歴史を語る写真や絵画が数多く展示されている。また蒋介石の師匠にあたり「三民主義」を唱えた孫文の写真も多くみられた。台湾の人々が(一部の例外はあるとしても)蒋介石を慕い尊敬していることがうかがえる。蒋介石が吉田茂、佐藤栄作など日本の歴代首相と親しく写真におさまっている(この政権の誕生に日本が深く関わっていたことも知られている)。

このあと「台北の台所」とも呼ばれ、多くの食材のほかお茶、漢方薬などが所狭しと並べられている地区に行く。ここに日本人の好きな「からすみ」も売られていて、日本に比べれば値段も格安で日本酒好きな私はついつい買ってしまった。近くのアンバサダーホテルで飲茶を済ませたあと、「忠烈祠」を見学し「故宮博物館」に向かう。ここは世界4大博物館の一つともいわれ、中国歴代王朝の至宝が約65万点収蔵されているといわれる(展示は約3000点)。中国古代の石器や仏像、陶器、象牙、翡翠などのほか書画までとても今回のような限られた時間では見切れない。またいつかゆっくり訪れたいと思う。

夕方ホテルから歩いて数分のところにある台湾料理店に行く。「梅子餐慶(正式には慶ではないのだが)」という日本人が多く訪れるという魚介類の豊富な店に入る。従業員も日本語を話す人が多く、客の多くが日本人であった。この店の名物の「かにおこわ」を注文する。ボリュームある蟹で蟹味噌も豊富。その他「カキ入りオムレツ」など日本人の味覚に会う料理が多い。胃も心も満足してホテルに戻る。

中正祈念堂:「花蓮」で産出された大理石でできている


中央に蒋介石の像。左は人形ではなくて本物の兵士(1時間動かず立ったまま!)


中正祈念堂の庭とイベントホール。
右奥に見える黄色(褐色)の建物は台湾大学医学部附属病院


龍山寺:多くの参拝者と地元の小学生の遠足?



蟹おこわ:「おこわ」もニンニクがきいていて味わい深い

投稿者: なごやかこどもクリニック

2011.07.14更新

平成23年7月14日(木) 台湾旅行: 台北は日本(名古屋)ほど暑くなかった

例年のことだが7月14日から18日(休日含む)までクリニックの夏休みをいただいて、家内と台湾旅行に出かけた。これまでアジアは香港、シンガポール、タイなどを旅行してきたが台湾は一度行きたいと思っていたところだった。中部国際空港(セントレア)を午前中に離陸して約2時間半余りで台湾の桃園国際空港に着陸。「この時期の台湾は日本より暑いに違いない」と覚悟?してきたのだが、意外にも空港を出ると暑いことは暑いのだが(気温30度前後)湿気はそれほどでもない。空港から台北市内のホテルまでは旅行社の手配してくれた車で約40分くらいで到着。この車がトヨタのレクサスで非常に静かな走りで快適であった。台湾人の運転するレクサスにわれわれ日本人が乗るというのも不思議なシチュエーションである。

私たちの泊まったのは台北市内のほぼ中心部にある「台北晶華酒店:リージェントホテル」というなかなかのホテルであった。昼過ぎにチェックインしてから地下鉄で観光をする(地下鉄料金は非常に安い。かなり長い距離でも50元と150円弱)。ホテルに近い「中山:ちゅうざん」駅から北へ40分くらいで「淡水:だんすい」という駅に着く。ここは台北市内を流れる「淡水河」が海(東シナ海)に流れ込むところで、地元の人々の観光(デート)スポットになっているようだ。ここは歴史の古い街で既に1600年代にスペイン人が建物(要塞)を築き、その後オランダ、イギリスなどとの交易などで栄えた港とのことである。街中にヨーロッツパ風の教会が多くみられるのも、そういう歴史によるものだろう。

台北は人口262万人の台湾の首都(台湾の人口は2300万)で規模は名古屋とほぼ同じくらいか。市の中心部はビルが立ち並び、地下鉄もきれいでスムースに運行され日本の都市と変わらない。ただ路地を少し入ると日本の昭和30年代のような建物と光景がみられ、この時代を少年期に過ごした私としては懐かしく感じた。明日は台北の市内観光(ツアー)の予定である。
※注 台湾(中華民国)の憲法上の首都は「南京」となっている。


台北の地下鉄(MRT):1区間 20元(約60円弱)と安い


淡水」河口から対岸にそびえる「観音山」をみる(海抜612m)。
日本統治時代には「淡水富士」と呼ばれた。


「淡水」にあったおしゃれなカフェ


「淡水」にある歴史あるキリスト教会(カソリック)


宿泊した「台北晶華酒店:リージェントホテル」


ホテル近くにあった台湾出身の歌姫「テレサ・テン」の写真の前で

投稿者: なごやかこどもクリニック