なごやかこどもクリニックの過去のブログ

2009.03.20更新

3月20日(日) 内田修ジャズコレクション

久しぶりに岡崎に来る機会があり、昨年完成した岡崎市の図書館(岡崎市図書館交流プラザ:Libra リブラ)を家内とともに訪れる。このリブラは国道1号線をはさんで向かいに(岡崎公園:岡崎城)があり「康生通」にも近いという一等地にある。広々とした明るい館内に100万冊の収蔵能力を持つということもさることながら、岡崎市出身の内田修先生の長年にわたるジャズコレクションが展示されていることがジャズファンだけでなく市民にとっても誇れることといえるだろう。
内田修先生はジャズの世界では「Dr.Jazz」として余りにも有名で説明する必要もないが、簡単に紹介しておこう。先生は名古屋大学医学部を卒業、第2外科に入局され関連病院で外科医として活動された後、1961年に実家の内田病院に外科を開設された。医学部在学中にジャズと出会われ、医療のかたわら日本のジャズの発展に貢献され、渡辺貞夫、日野皓正、山下洋輔といった今ではジャズ界の巨匠といえるミュージシャンを彼らの若い時から応援されたことは有名な話である。 リブラに入るとすぐ左手に「内田修ジャズコレクション展示室」がある。先生が集められた多くのジャズのレコード(約1万2000枚)やオープンリールテープなどが展示され、試聴コーナーでは貴重なジャズ(未発表作品も含め)をその場で聴くことができる。また内田病院の地下にあった「ドクターズ・スタジオ」が再現されている。その当時最高のオーディオもさることながら、ここは若き日のミュージシャンが演奏したり寛いだりしたオアシス的空間だったようである。

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内田修ジャズコレクション

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Keiko Lee(けいこちゃん)

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渡辺貞夫

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展示室前で

投稿者: なごやかこどもクリニック

2009.03.01更新

3月1日(日) NPO法人「なごやか親子ネット」設立記念講演会

私共クリニックでは子育て支援の活動を行っているのだが(離乳食クッキングなど)、これをさらに拡大するためにこの4月に新たにNPO法人を設立することとなった。これを記念して名古屋栄のナディアパークで講演会と手作り体験講座を開催した。この日は天気もよく21組のお子様連れのご家族に参加していただいた。
まず理事長(予定)の上條浩子よりこのNPOの主旨の説明と開会の挨拶をさせていただいて、講演会(2講演)に移る。最初の講演は総合上飯田第一病院小児科部長の後藤泰浩先生の「就学(園)までにすませておきたいワクチン」という題で、MR(麻疹・風疹)ワクチンを中心に話していただいた。このワクチンは以前は1歳時に1回のみの接種(第1期)であったが、現在は小学校入学前の1年間(第2期)に定期接種(公費)が行われている。幼稚園の年長児でまだこのワクチンを済ませていないお子さんは、この3月31日までに完了してほしい(それ以降は任意接種:有料となる)。また経過措置として中学1年生(第3期)と高校3年生相当の方(第4期)も定期接種:公費ができるので、やはり3月末までに済ませていただきたいことを強調された。従来麻疹(はしか)は子どもの病気であったが、1歳児での接種が普及したため子どもでの発症は少なくなり、むしろ大人(20-30歳代)に見られる傾向があるようだ。大人の麻疹は診断が容易でなく、時に重症となる症例が紹介された。またこのところ幼稚園などで流行している水痘(みずぼうそう)や流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)のワクチン(任意接種:有料)もできるだけ済ませてほしいとの話をされた。欧米に比べて立ち遅れている日本のワクチン接種の現状について具体的に解説された(米国では麻疹の発症は年間数十例とのこと)。
 ひき続いて岐阜女子大学教授の平松清美先生の「自信を持ってのびのび子育てしませんか!」―自立支援で心もからだも健康にーという講演に。小学校長など現場経験の豊富な平松先生らしく具体的で実践的なまたユーモアあふれるお話であった。自信のないお孫さんの例などあげられ、子どもが本来持っている能力や可能性を家族を含めた大人が引き出してあげることが重要であることを強調された。 せっかくの能力も「不安」「自尊心の欠如」などというマイナスの要因により伸ばされないことがあり、これらを取り除くのが親や教師など大人の役割である。また現代は子育てが孤立した環境で行われることが多く、家庭だけでなく地域のコミュニティとの連携も必要であることを話された。親と子がちょっとした工夫で楽しく遊べることも紹介された(紙とストローでできる簡単な遊びなど)。「子育てに一人で悩まないで、親として自信をもってのびのび育てましょう」ということで講演は終了した。今回のイベントのテーマである「子育ての輪を広げよう」にふさわしい講演であった。
 これらの講演と並行して「手作り体験講座」も行われた。「樹脂粘土でつくるカラフル小物」と「ドライフラワーでつくるフラワースイーツ」に多くのお子さんが参加した。女の子の参加が多かったが皆それぞれ楽しんでいた。会場が栄の中心部(松坂屋近く)であったためか、帰りには買い物や食事などをされる方が多かったようだ。4月にはこのNPOが正式に認可される見通しで、「子育て支援」の各種活動が開始される予定である。


後藤泰浩先生の講演


平松清美先生の講演


講演を熱心に聞くお母さんたち


手作り体験講座:樹脂粘土をつくるカラフル小物


受付3人娘?

 

投稿者: なごやかこどもクリニック