7年前に訪れたこの街は「大聖堂」を中心とした、イギリス風の大変美しいところでした(ガーデン・シティ)。ところが3年前に大地震に見舞われ、この大聖堂をはじめ市の中心部に大きな被害を受けました。この直後日本では東日本大震災3・11が起きたため、このNZの災害についてあまり報道されませんでした。今回のNZ旅行の目的のひとつは、被災後のクライストチャーチの現状を見たいということでした。
クイーンズタウン、マウントクックを経て夜遅くこの街に着きました。翌日市の中心部に近いホテルから見ると、あの歴史のある美しい大聖堂が半分近く崩壊し無残な姿となっていました。近くにあるビルなども取り壊され、まるで工事現場のような状態でした。何人かの日本人の語学留学生が犠牲となった建物の跡(現在は更地となっている)も尋ねました。想像以上の被害のこの街を見るのは悲しかったのですが、一つ明るい話題がありました。この大聖堂が使えなくなったので、それに代わる新しい教会がこの語学校跡地のすぐ向かいに建てられていたことです。モダンで明るい教会で、この設計をしたのが日本人で、この分野では世界的に有名な方がボランテアで参加されたようです。
午後からはこの街の近く(と言っても車で1時間くらい)のワイナリーのツアーに参加しました、ツアーと言っても参加者は私たち二人だけだったので、日本人女性が一台の車で案内してくれました(プライベートツアー)。3,4件のワイナリーを訪れ種々のワインを試飲させてもらいました。この案内してくれた女性が自分自身もワイン好きで、ワイナリーのオーナーとも親しいようで、あまり一般には出されないようなワインも試飲させてもらいました。NZワインは歴史は新しいものの、年々質が向上し最近注目の「ピノ・ノワール」という軽い感じの赤ワインを楽しみました。1日で10種類以上のワインを飲むというのは、私の長い?酒飲み人生でも初めてのことでした。お酒を飲めばいつでもハッピーな私たちにとって、午前中の重苦しい雰囲気は一気に吹き飛んでしまいました。翌日NZの最終日は朝早くクライストチャーチを発って、オークランド経由で成田まで飛び、名古屋に戻ったのは夜でした。
今回のNZ旅行でも大自然の美しさ、食材の新鮮でおいしいことなどを再度確認しました。またこの国には原発もなく、地理的な要因からテロなどのリスクも低いことから、これからはますます人間が住みやすい国として注目されるでしょう。唯一ともいえる問題点は、紫外線が多く(オゾン層の破壊)大人も、子どもも日焼け止めを使う必要があることです(事実皮膚がんの頻度は高いようです)。またクライストチャーチでは地震により市中心部の被害は大きかった(建物が古いことも要因か)ものの、郊外ではほとんど被害は見られなかったようです。私たちの住む名古屋もいずれは大地震に見舞われることは覚悟しなければなりません。その際の参考になるヒントも得たように思います(街の規模からいって、名古屋ではこんな程度では済まないとも思いますが)。できたらまた何年か後に、復興をしたクライストチャーチを訪れたいものです。
クライストチャーチ市内を走る電車(トラム)
新しい教会:天井部分はダンボールを使用
郊外のワイナリーのひとつ
ワイナリーで試飲中
ワイナリーで食事
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