なごやかこどもクリニックの過去のブログ

2010.07.17更新

平成22年7月17日(土) 「しまなみ海道」を渡る

朝宿を出て松山の町を散歩する。市内の移動には路面電車が便利だが、運よく「坊ちゃん電車」に乗ることができた。まず市内の勝山山頂(海抜132m)にある「松山城」を訪れる。四国最大の平山城であるが、ロープウェイかリフトで登る(こういう経験は初めてである)ことになる。この城は1602年加藤嘉明が築城に着手し、25年の歳月をかけて1627年に完成したとのことである。1635年松平定行が藩主となり、松山藩は徳川家の親藩として発展する。二の丸、三の丸のあったところは現在公園として整備されている。「春や昔 十五万石の 城下哉」と子規が詠んでいる。
ここで面白いことに気づいた。松山城は歴史的には1610年に築城された名古屋城に近く、藩の規模としては岡崎城の3倍くらい(岡崎は5万石)。名古屋(尾張)は徳川御三家の一つ(筆頭)であり、松山と岡崎は親藩(松平家)である。城を降りて「坂の上の雲ミュージアム」を訪れる。テレビドラマでも知られるようになった松山出身の秋山兄弟、正岡子規の生涯を描いた司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」を展示、紹介している。この後松山兄弟の生誕地にも立ち寄ってみた。明治に生きた彼らの志をうかがい知ることができた。午前中松山市内を見て歩き、昼過ぎに松山から今治へJR特急「しおかぜ」移動する(約40分)。今治から高速バス(しおなみライナー)で瀬戸内海を渡る。まず全長4.1kmと巨大な三連吊橋で美しい「来島海峡大橋」を通って大島、伯方島、大三島を通過、「多々羅大橋」を経て生口島、因島を通過、「因島大橋」を経て向島に入りここから「尾道大橋」を通って尾道市に入る。あいにく天気が悪かったが、晴れた日だったらこれらの橋と瀬戸内海の海がさらに美しかったであろう。愛媛県の今治市と広島県の尾道市を7つの橋で結ぶこの「しまなみ海道」はそのスケールも美しさも想像以上のものであった。四国と山陽を結ぶ3つのルートはよく「ムダ」といわれるが、それにしてもよくこれだけのものを作ったものだと思う。  尾道は瀬戸内海に面した歴史のある商業都市であるが、いろいろな映画の舞台にもなっていて「映画の町」とも呼ばれている。映画好きの私たちとしてはぜひ訪れたい町であった。
今日は尾道市内のホテルにとまり、明日はいろいろと見て回る予定である。


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道後温泉の足湯

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松山市内を走る「坊ちゃん電車」

 
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優雅な姿の松山城


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「坂の上の雲」の秋山兄弟と正岡子規。隣りは坂の下の狸と狐??

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松山駅: 昔ながらのレトロな感じがいい(最近どの駅もモダンだが画一的
になってしまった)。


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松山発の特急「しおかぜ」の天井:おなじみのアンパンマンたち

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高速バス「しまなみ」で「しまなみ海道」をゆく

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因島大橋を渡ると向島、尾道へ。

投稿者: なごやかこどもクリニック