院長ブログ

2024.07.12更新

 このところ「手足口病」が増えています。この病気(感染症)は、5歳以下のお子さんの手のひらや、足の裏、口腔内に水泡性発疹(水ぶくれ)などがみられます。膝や臀部(おしり)などにもみられることがあります。2-3割くらいのお子さんで発熱がありますが(38-39℃程度)、短期間(2-3日くらい)のことがほとんどです。その後に上記の「水ぶくれ」などが出現します。原因はエンテロウイルスやコクサッキーウイルスなどです。これらに対するワクチンや治療薬はないので、対症療法が基本となります。感染は飛沫(咳など)や接触(便など)などです。症状がなくなっても一定期間ウイルスが便には排出されるので注意が必要です。

 手足口病は主に子供に感染しますが、大人にも感染することがあります。病状は基本的には軽症ですが、時に髄膜炎、脳炎、心筋炎などの合併症を起こすこともあります。高熱が続いたり、意識障害がみられる場合は小児科や救急病院などを受診してください。コロナ禍でこの3年くらいマスクなどで感染防衛したため、お子さんの免疫力が落ちているのが、最近の手足口病の急増の一要因ではないかと考えられています。

 

投稿者: なごやかこどもクリニック