院長ブログ

2021.05.07更新

 

5.経過観察について
体質性低身長症は病気ではないので、これまでお話したように、食事(蛋白質)、睡眠、運動などに注意していただければ良いと思います。ただ定期的な受診を希望される方には年に1から2回程度診させていただきます。小学生までのお子さんは年1回くらい、小学生以上のお子さんは年に2回程度診させていただきます。その都度血液検査(ホルモンなど)とX線撮影で骨年齢の測定をして、正常な発育をしているかどうかを判定します。また本人に直接「背を伸ばす生活をしているかどうか」を確認します。ただ重要なのは、背を伸ばすために本人や家族が努力することです。内分泌(成長)外来に通うだけで背が伸びるわけではありません。この点を誤解されて「内分泌外来に通ったのに何もしてくれなかった」と私共のクリニックのホームページの「口コミ」に投稿されて方がありますが、残念なことでした。
定期的に通院されない方でも、9歳(女児)あるいは10歳(男児)になったら一度診せていただけるといいかと思います。低身長のお子さんは一般的に思春期の発来は遅れます。その中で低身長で思春期があまり遅れないお子さんがあります。その場合最終(成人)身長が低くなる可能性があります。そういうお子さんに対して女性ホルモンや男性ホルモンを低下させる治療があります。定期的に通院されていないお子さんで、生理(初潮)があったということで来院されることがあります。そのころには手根骨が10歳あるいは11歳以上になっていることが多く、性腺抑制療法の適応とならないことがあります。それより前の段階で診せていただく必要があるかと思います。

 定期的通院でもう一つ重要な点は、背を伸ばすホルモンである血中のIGF-1(ソマトメジン)を測定することです。このホルモンは年齢とともに増加しますが、これが増加しないあるいは低下する場合があります。そのような場合「成長ホルモン分泌不全」と診断されることがあり、成長ホルモン治療につながることがあります。体質性低身長のお子さんでは、IGF-1(ソマトメジン)の上昇や、思春期の発来を観察することが大切です。

投稿者: なごやかこどもクリニック

2021.05.07更新

 

5.経過観察について
体質性低身長症は病気ではないので、これまでお話したように、食事(蛋白質)、睡眠、運動などに注意していただければ良いと思います。ただ定期的な受診を希望される方には年に1から2回程度診させていただきます。小学生までのお子さんは年1回くらい、小学生以上のお子さんは年に2回程度診させていただきます。その都度血液検査(ホルモンなど)とX線撮影で骨年齢の測定をして、正常な発育をしているかどうかを判定します。また本人に直接「背を伸ばす生活をしているかどうか」を確認します。ただ重要なのは、背を伸ばすために本人や家族が努力することです。内分泌(成長)外来に通うだけで背が伸びるわけではありません。この点を誤解されて「内分泌外来に通ったのに何もしてくれなかった」と私共のクリニックのホームページの「口コミ」に投稿されて方がありますが、残念なことでした。
定期的に通院されない方でも、9歳(女児)あるいは10歳(男児)になったら一度診せていただけるといいかと思います。低身長のお子さんは一般的に思春期の発来は遅れます。その中で低身長で思春期があまり遅れないお子さんがあります。その場合最終(成人)身長が低くなる可能性があります。そういうお子さんに対して女性ホルモンや男性ホルモンを低下させる治療があります。定期的に通院されていないお子さんで、生理(初潮)があったということで来院されることがあります。そのころには手根骨が10歳あるいは11歳以上になっていることが多く、性腺抑制療法の適応とならないことがあります。それより前の段階で診せていただく必要があるかと思います。

 定期的通院でもう一つ重要な点は、背を伸ばすホルモンである血中のIGF-1(ソマトメジン)を測定することです。このホルモンは年齢とともに増加しますが、これが増加しないあるいは低下する場合があります。そのような場合「成長ホルモン分泌不全」と診断されることがあり、成長ホルモン治療につながることがあります。体質性低身長のお子さんでは、IGF-1(ソマトメジン)の上昇や、思春期の発来を観察することが大切です。

投稿者: なごやかこどもクリニック