院長ブログ

2020.03.23更新

 お子さんは一定の年齢になると思春期となります。男の子の場合日本人の平均は11歳になります(欧米男子は12歳)。肉体的な思春期ですが、男の子では睾丸の容量が4ml(あるいは3.5ml)になった時とされています。ただこれは家庭では判定が難しいと思います(お母さんが息子の睾丸を触るというのは無理ですね)。ですので恥毛(陰毛など)や声がわりなどがあれば、思春期に入ったと考えていいと思います。

 低身長(背の低い)のお子さんはほとんどの場合、思春期が発来するのが遅くなります(1-3年くらい)。ところがそのようなお子さんの中で、思春期があまり遅れない方があります(10人に1-3人くらいの印象)。こういうお子さんはまずは背が伸びるのですが、骨成熟が進むため最終的には早期に身長の伸びが止まり、低身長(成人身長)になることが多いように思います。具体的に言いますと、男児で思春期が初来する11歳でその時の身長が135cm以下の場合、成人身長が160cm程度になる可能性が高いと思われます。
 こういうお子さんには男性ホルモンを抑えて、骨の成長を促進させる薬(蛋白同化ホルモン)を内服することで最終(成人)身長を3-5cm程度改善させることが可能です(効果があまり見られない方も一部ありますが)。息子さんがそのような状況でしたら一度お問い合わせ下さい。

投稿者: なごやかこどもクリニック