院長ブログ

2022.12.16更新

 

 ホルモンなどに異常のない低身長のお子さんは「体質性(特発性)低身長」と呼ばれ、私どもの外来に多く通ってもらっています。この対策として

1)良質な蛋白質を充分摂取すること

2)十分な睡眠をとること(午後10時までには就寝する)

3)適度な運動をする(水泳など)についてお話しています。

このうち特に重要なのは蛋白質をとることです。蛋白質(肉、魚、卵など)は胃や腸などで分解吸収されアミノ酸となります。このアミノ酸を基として再び骨や筋肉などの蛋白質を合成するのが「成長ホルモン」です。体質性低身長のお子さんは成長ホルモンは分泌されているのに背が伸びない原因の一部は、この蛋白質が不足していることだと思われます。蛋白質は朝昼夕とそれぞれ摂る必要があります。最近目立つのは朝食をあまりとらないお子さんが多いことです。個別に聞いてみると「朝はパンと牛乳だけ」というお子さんもあります。これではタンパク質の摂取はわずかな量しかありません。こういうお子さんに(親御さんにも)朝に卵1個(卵アレルギーのない方)とソーセージなどをとるように勧めています。これでタンパク質が10グラム弱摂れることになります。和食でしたら、みそ汁に卵、豆腐、アサリなどを入れるようお勧めします。貝類には成長などに必要な亜鉛が含まれています。


 「体質性低身長」のお子さんには、食欲が少なく食べたとしても腹痛や下痢など消化不良の見られることがあります。こういうお子さんに対して、1)食事 2)睡眠 3)運動 に次ぐ対策として4)漢方治療を開始したいと思います。昔から「いわゆる虚弱児」といわれるお子さんに「小建中湯」という漢方薬が処方されてきました。これは胃や腸の働きを改善させ、気力を補う作用があると考えられています。体質性低身長のお子さんはこの「いわゆる虚弱児」と共通な病態が存在するように思われます。この漢方薬を希望される方はお知らせください。対象は小学生以上のお子さんで、保険適応の治療となります。

投稿者: なごやかこどもクリニック

2022.12.16更新

 

 ホルモンなどに異常のない低身長のお子さんは「体質性(特発性)低身長」と呼ばれ、私どもの外来に多く通ってもらっています。この対策として

1)良質な蛋白質を充分摂取すること

2)十分な睡眠をとること(午後10時までには就寝する)

3)適度な運動をする(水泳など)についてお話しています。

このうち特に重要なのは蛋白質をとることです。蛋白質(肉、魚、卵など)は胃や腸などで分解吸収されアミノ酸となります。このアミノ酸を基として再び骨や筋肉などの蛋白質を合成するのが「成長ホルモン」です。体質性低身長のお子さんは成長ホルモンは分泌されているのに背が伸びない原因の一部は、この蛋白質が不足していることだと思われます。蛋白質は朝昼夕とそれぞれ摂る必要があります。最近目立つのは朝食をあまりとらないお子さんが多いことです。個別に聞いてみると「朝はパンと牛乳だけ」というお子さんもあります。これではタンパク質の摂取はわずかな量しかありません。こういうお子さんに(親御さんにも)朝に卵1個(卵アレルギーのない方)とソーセージなどをとるように勧めています。これでタンパク質が10グラム弱摂れることになります。和食でしたら、みそ汁に卵、豆腐、アサリなどを入れるようお勧めします。貝類には成長などに必要な亜鉛が含まれています。


 「体質性低身長」のお子さんには、食欲が少なく食べたとしても腹痛や下痢など消化不良の見られることがあります。こういうお子さんに対して、1)食事 2)睡眠 3)運動 に次ぐ対策として4)漢方治療を開始したいと思います。昔から「いわゆる虚弱児」といわれるお子さんに「小建中湯」という漢方薬が処方されてきました。これは胃や腸の働きを改善させ、気力を補う作用があると考えられています。体質性低身長のお子さんはこの「いわゆる虚弱児」と共通な病態が存在するように思われます。この漢方薬を希望される方はお知らせください。対象は小学生以上のお子さんで、保険適応の治療となります。

投稿者: なごやかこどもクリニック