院長ブログ

2024.07.01更新

 私どものクリニツクでは低身長(背ののびない)のお子さんの診療を行っています。通常男児では11歳、女児では10歳で二次性徴(男らしさ、女らしさ)が現れます。この年代の低身長のお子さんでは、二次性徴がいつ出現するかということが重要になります。二次性徴が早期に現れると身長の伸びはよくなりますが、骨成熟が進み最終的には低身長となる可能性があります。二次性徴が遅れると身長の伸びは少ないのですが、後まで背が伸び、最終的には正常身長になる可能性があります。

 具体的には、男児では男性器や睾丸の大きさ、女児では乳房の発達を評価します。イギリスの小児科医のTannerが1962年考案したTanner stage(タナー段階)が国際的に用いられています。男女ともに1から5段階(期)に分類され、2-4段階(期)が思春期と判定されます。1段階(期)は思春期前、5段階(期)は成熟男女と判断されます。これらの情報はお子さんの最終(成人)身長を推定するのにも、今後の治療が必要かどうか決定するのにも重要です。

 医療機器(CT、エコーなど)の発達した現代ですが、患者さんをよく見たり(視診)、直接触ったり(触診)する事は診断手技として重要なことは変わりありません。もしそういうことを嫌がるお子さんありましたら、あらかじめお知らせください。

 

投稿者: なごやかこどもクリニック