院長ブログ

2021.04.16更新

 

3.質の良い睡眠や生活習慣も重要です。
食事(蛋白質)の次に重要なのは睡眠です。成長ホルモンは日中も分泌されていますが、い「ノンレム睡眠」があり。一晩のうちこれが交互に繰り返されます。眠りにつくとまず「ノンレム睡眠」があらわれ約90分続きます。この眠りのより深い段階は「徐派睡眠」とも呼ばれ脳の機能はほとんど停止するのですが。このときに大量の成長ホルモンが脳下垂体から分泌されます。このあと浅い「レム睡眠」が現れ、この周期が朝まで繰り返されます。このような睡眠のメカニズムより、睡眠(入眠)から2-3時間が成長ホルモンの供給に重要と考えられています。この成長ホルモンはお子さんの背を伸ばすだけでなく、体(細胞)の修復などにも必要と考えられています。このことから、背を伸ばすために夜は10時まで(遅くとも11時まで)には眠りにつくようにお話をしています。低身長のお子さんの中には就寝時間が遅い方が、時々みられます。夜型社会となった現在の日本ではお子さんにもその影響が及んでいるように思われます。
  夕方の塾(習い事)などで帰宅が遅くなるとか、兄弟(特に兄姉)と一緒に寝るために就寝時間が遅くなるという声が聞こえます。こういうお子さんも、せめて週末(土日)くらいは早く寝るようにしたいですね。またそのような環境を整えることも必要かと思います。就寝1時間前にはスマホ(ゲーム)をやらないとか、照明を減らすとかですね。夜風呂に入る場合は出てから1時間くらいたって、体温が少し低下してから布団(ベッド)に入ると、よく眠れるようです。幼稚園児などで昼寝を長くとると、夜の就寝時間が遅くなることがあります。昼寝は夜の睡眠ほど深くはないので、成長ホルモンの分泌はあまり見られません。昼寝はとるとしても1時間くらいでいいかと思います。夜よく眠るために朝の行動も重要です。朝はきまった時間に起きて光を浴びると、脳内ホルモンで幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」が分泌されます。このホルモンが十分あると夜の睡眠の質がよくなるといわれています。朝の運動(体を動かす)も必要ですが、お子さんでは徒歩での通園や通学でできますね。

投稿者: なごやかこどもクリニック