2型糖尿病の新しい治療薬 ―GLP-1製剤―

 糖尿病は1型糖尿病と2型糖尿病に分類されます。1型糖尿病はお子さんに多く見られ何らかの原因により、膵臓のβ細胞からのインシュリン分泌が低下するためにおこります。治療は食事や運動療法に加え、インシュリン治療を行います。一方2型糖尿病は中年以降の肥満型の方で発症します。日本人では圧倒的に2型糖尿病の方が多いです。インシュリンは分泌されますが、肥満などが原因でこの血糖を下げる作用が低下します。食事や運動療法が治療の主体であることは変わりませんが、近年新しい治療薬が登場しました。。それはGLP-1製剤といいます。GLP-1(グルカゴン様ペプタイド)といって小腸から分泌され、血糖が高い時だけ膵臓のβ細胞を刺激して、インシュリンを分泌させます。また同時に食欲を減らす作用があり、その結果血糖を下げる作用があります。このGLP-1受容体を刺激する薬が種々開発されています。

 その中でも「マンジャロ:イーライリリー」という薬がかなりの効果があります。また「オゼンピック:ノボノルディスクファーマ」という薬もあります。これらの薬は週1回の皮下注射となりますが、痛みはそれほどでもなく、これからの2型糖尿病の治療の主流になるかと思われます。この4月より私どものクリニックでも、愛知医大の大竹名誉教授を迎えこの治療を開始します。ご希望の方は、外来予約を(原則第1,第3金曜日午前)。ただこの薬には頻度は低いものの軽度の副作用(嘔吐など)もありますので、注意が必要です。

また2型糖尿病の新しい治療薬として、SGLT2阻害薬があります。これは簡単に言うと血中の余った糖を、尿に出してしまうという働きをする薬です(カナグル、ジャデイアンスなど)。週1回のGLP-1 製剤の皮下注射と毎日のSGLT2阻害薬の内服が、2型糖尿病の標準治療になる可能性があるかと思います(すべての2型糖尿病に効果があるわけではありませんが)。