このFHへの予防としては食事が重要です。まずコレステロールを多く含む食材を減らすことです。代表的なものは卵、いか、鰻などです。ただ卵は成長期のお子さんには必要ですので、1日2個までは大丈夫でしょう。イカの握りや鰻のひつまぶしなどは私も好きなのですが、月に1回程度にするのがいいですね。次に不飽和脂肪酸※を摂るとLDLを下げることが知られています。動物性でなくて植物性油ですね。サラダ油、オリーブ油、ゴマ油、アマニ油などです。オリーブ油は健康にもいいのでおすすめします。特にエキストラバージンオリーブ油は日本では手に入りにくいのですが、私どもクリニックではポルトガル産のものを扱っています。1本(500ml)を3200円(税込)で販売しています。ご希望の方はお問合せ下さい。その他に適度な運動もお勧めです。1時間程度の散歩(早歩き)を週2回程度できるといいですね。
薬物療法として現在各種スタチン系のものがありますが、FHにはビタバスタチン(リバロ)が有効です。小児では10歳から内服できます(保険診療)。これらの予防や治療で心臓病や、脳梗塞などを防げるといいですね。
※不飽和脂肪酸とは簡単に言うと、常温でも固まらない(油状)ものです。魚に含まれるオメガ3脂肪酸(DHA,EPA)もこれに属します。エゴマ油もオメガ3脂肪酸になります。オリーブオイル油もオメガ酸になります。
オリーブ油はお子さんの成長に必要です。油(脂質)は脳と体に重要です。この油はホルモンの材料になり、炎症を抑制する働きもあります。