なごやかこどもクリニックの過去のブログ

2008.07.19更新

歴史の島、佐渡


新潟港より高速船(ジェットフォイル)に乗り約1時間で佐渡に着く。東部の港町「両津」で観光タクシーに乗り島内を回る。両津からは島の反対側(西側)にある佐渡金山を見学する。リアルな人形で当時の作業の様子がよくわかる。かなり過酷な仕事で死者も多くでたようだ。意外だったのはこの金山で細々ながら平成2年まで採掘が行われていたということだ。佐渡金山より海岸を北上すると「尖閣湾:せんかくわん」という美しい海岸がある。約2kmにわたって続く断崖絶壁はノルウェイの有名なフィヨルドに似ていることから名づけられたとのことである。ここから海岸を南に下ると美しい湾に囲まれた「真野」という町に着く。佐渡は昔から配流の地として知られているが、この中には歴史上の人物も含まれ美しくも悲しい物語が残されている。この真野には承久の乱に敗れた順徳天皇が流され22年後に46歳で崩御(1242年)される。その影響か京都の文化や言葉が残されている。「思いきや 雲の上をば余所にみて 真野の入り江に朽ち果てんとは」順徳院。順徳天皇を祭った「真野御陵」の近くに「佐渡歴史伝説館」があり順徳天皇のほか、この地に配流された日蓮聖人(1271年配流)、世阿弥(1434年配流)などの物語が人形などを使い説明されている。またこの売店では北朝鮮に拉致されたあの「ジェンキンス」さんが働いていた(せんべいを売っている)。ちなみに曽我さんの家はこの近くにあり、ひとみさんは地元の病院で働いているとのことである(ひとみさんは拉致された時は看護学校の学生)。またこの近くに「真稜」という佐渡の銘酒を醸造する「逸見酒造場」がある。突然の訪問にもかかわらず、快く蔵の案内をしていただいた。小規模な蔵ながら味わいのある酒をつくる蔵である(名古屋ではなかなか手に入らない)。「真稜」という名は「真野御陵」に由来するとのこと。「陵」は墓を表し縁起よくないため「稜」の文字を使い「真稜」となったと蔵元より説明。ここから両津港へ戻る途中「トキの森公園」(佐渡トキ保護センター)に立ち寄る。日本生まれのトキは残念ながら全滅(平成15年10月)するも、中国から贈られたトキのペアからひなが生まれ、現在では約120羽が保護飼育されている。この1部は野生に戻す計画が立てられているようである。佐渡のもう一つの銘酒として「北雪」(北雪酒造)がある。この蔵は佐渡の南の「赤泊」にあるが、今回は時間の関係で立ち寄れなかった。両津でこの「北雪」の最高峰の大吟醸酒「YK-35」買って名古屋へ送る。
半日足らずの佐渡観光のあと再び新潟市へ戻る。宿泊する市内のホテルよりそれほど遠くないところにある「丸伊」という鮨割烹店にはいる。さすがに新潟を中心とした地元の新鮮な魚がそろっている。一般には「甘えび」といわれているものが、こちらでは「南蛮えび」と呼ばれている(正式にはホッコクアマエビというそうだ)。この「南蛮えび」は佐渡の「赤泊」などでよくとれるようだ。家内と二人でしっかり呑んで食べたが値段はかなり安かった(名古屋の2/3くらいの値段)。新潟の酒と魚と寿司に大満足。明日は「長岡」に立ち寄って東京へ向かう。

逸見酒造:真稜など

佐渡金山

佐渡尖閣湾

佐渡汽船

投稿者: なごやかこどもクリニック